外房讃歌 j#1

寂しげな外房の夜に想うのは男の悔し涙に静かにエールを贈ること

男の潔い覚悟は無条件に応援したくなる jollyです。




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その男との付き合いはもうかれこれ10年になる
現場労働者としてうちに流れ着いてきた男のひとりだ
俺より少しだけ年上の男

早婚だった彼の長男は今はもう二十歳を超えているらしいが
九州から滋賀へ出てきていた彼と出会った10年前
すでに家族とは別々の道を歩んでいた




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挫折した人生に心が荒んでいたのだろう
ギャンブルはするし
酒はめっぽう好きで節操がない
そのせいか給与の前借は当たり前
泥酔して真冬の真夜中に街中で行き倒れた彼を
救急からの呼び出しで
京都まで迎えに行ったこともある




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不摂生が祟って痛風でもある彼
手が掛った部下の一人 正直苦労を掛けられた
それでも彼を憎めなかった理由はいくら考えてもわからないが
少々兄貴肌なところもあって同僚たちが慕っていたし
不器用なだけに素直で彼の笑う顔に嘘はなかった





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そんな彼も仕事をしながら生活を立て直し
職場でも信頼を得て順調に歩んでいたが
残念なことに俺が千葉に赴任している間に退職をしていたのだ

俺が滋賀に戻ってしばらくたった2011年7月
彼に電話をするともう一度俺の元で働きたいという
しかも再婚相手が出来た中で路頭に迷っているという




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彼と会い沢山の話をした
そして俺はもう一度彼にチャンスを与えることにした
ただし決して甘いチャンスではない
彼がやったことのないような重責な仕事
彼は潔い覚悟をもってその仕事を受け入れ
8月から千葉に赴任し再婚相手とともに外房で暮らしている




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彼は赴任から2か月たった今日 俺の前で男泣きをした
自分の器に入りきらない様々が溢れ出したのだ
会社の要求にうまく応えられない自分の不甲斐なさ
自分のこれまでの道に対する後悔
それにしても真っ直ぐで綺麗な男の悔し涙だった
涙を流し終えた彼の顔は実に清々しかった




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悔しくて眠れない夜もあるだろう
食事も喉を通らないかもしれない
今は俺から優しい言葉をかけるわけにはいかないけれど
これだけは言うことができる
彼が流した涙は決して無駄にはならない
俺が無駄にはしない
逃げ出さなければいつかきっと報われる日が来る




いつか笑って酒を呑もうや♪♪





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千葉アレルギーの俺にも外房に暮らす戦友の成長を見届けるという楽しみがちゃんとあるのです

今日も大嫌いな千葉で眠ります♪♪

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by jandp2011 | 2011-10-21 02:39 | etc
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